国の景気対策の基本は、企業には設備投資をおこなってもらい、個人にはマイホームを買ってもらうことです。今も昔も変わっていません。

贈与税はなぜ高い??“でも書きましたが、税務署は贈与の実態が把握しにくいので贈与税の税率を上げて、反対に相続税の税率を下げ、国民には生前贈与せず相続にしてもらうよう、政策をとっています。

高齢者は多額の貯蓄を持っていても、子供たちに生前に贈与すると税金がかかるので、銀行に預けたままになっています。

しかし、一般的に、高齢者よりも若者のほうが消費に使うお金は多いので、高齢者から若者へ資産を移動させることで、若者に消費してもらい、景気をよくしよう、という需要もあり、景気対策と税務署の思惑を合体させたものが、相続時精算課税制度といえます。

土地や株式、金銭など、2,500万円までは贈与しても、相続税の対象にならない方であれば、税金がかかりません。

また、景気対策のためにはマイホームを買って、多額のお金を世の中に流通させてほしいので、住宅取得のための金銭の贈与であれば、3,500万円まで非課税です。(土地を贈与しても景気対策にならないので、金銭贈与を優遇しているのです)

注意するのは、土地や株式を贈与した場合、いざ、相続が開始したときは、贈与時の時価で評価されるということです。

相続のときに1,000万円の評価の土地でも、贈与を受けたときに5,000万円の評価であったなら、相続税は5,000万円として評価されてしまいます。土地や株式など時価評価のあるものを贈与するときは、その値動きに注意が必要です。相続時に評価額が上がっていれば節税になりますが、下がっているときは税負担が増えてしまいます。